主業
ICT教育支援プロジェクトのしごと

複合サービス事業

仕事の紹介

2019年に「GIGAスクール構想」が示されてから今日に至るまで、全国の小中学校では1人1台端末の環境が整えられ、それらを活用した授業が日常化しました。しかしながら、急速な教育の情報化とは裏腹に、教員の負担は増す一方で、学校や地域ごとに教育格差が生まれているのも事実です。

そのような状況を受け、山形県長井市では、現場の負担をできるだけ減らし、なおかつ教育の質もあげていこうと、「ICT教育支援プロジェクト」がスタートしました。

2022年、ともにこのプロジェクトを推進していくメンバー(地域おこし協力隊)として、大阪府出身の田中智佳さんが着任しました。そしてこの度、田中さんの任期終了を前に、後任となる隊員を募集しています。


(田中智佳さん)

隊員の主な業務は、長井市の第三セクターである日本・アルカディア・ネットワーク株式会社(略称:Jan)のスタッフとともに、市内の小学校で行われているプログラミング授業をサポートするというもの。授業を進行する情報教育推進員の先生方はいらっしゃるものの、クラス全体で20~30台の端末を使用するとなると、上手く動作しない端末も出てきます。そこで、子どもたちひとりひとりのサポートや、端末の不具合を解消する役目を担っていただきます。

「自然豊かな場所で子どもたちと活動がしたい」という思いで協力隊に応募した田中さんは、元々は芸術大学の出身。ITに関わる機会はあまりなかったそうですが、ICT を活用すれば「誰一人取り残さない学び」を実現できるかもしれないという実感が、田中さんを奮い立たせました。1年を通して徐々に業務を覚え、今では授業の進行を担当することもあります。

田中さん
「元々IT 系には全く触れてこなかったので、『自分にできるのかな?』という心配はありました。ですが、所属先であるJanの方が一緒に小学校に行ってくださったり、情報教育推進員の先生方が『こういう時はこう対処するといいよ』としっかり教えてくださったので、徐々に自分で対応できるようになってきました。授業の流れや年度変わりに必要な端末の設定なども、1年を通すと分かるようになってきます。」

授業を進行することにも最初は緊張していたそうですが、得意な分野を皮切りに徐々に担当を増やしてもらうことで、少しずつ慣れることができたと言います。

田中さん
「GIGA端末を使った授業は、子どもたちにとっても普段の授業とは違う楽しさがあるので、自分もその楽しさに乗っかって授業を行うことができます。普通なら、この教科は苦手だから嫌だなと思う児童もいるかもしれませんが、プログラミング授業はいろんな科目にまたがるので、算数楽しい!社会の勉強がゲーム感覚でできる!と意識が変わることもあります。いろんな児童が輝くことができ、自分の好きな分野を見つけやすいのかなと実感しています。」

GIGAスクール構想では、「誰一人取り残さない学び」を目指しています。長井市でも、長井の子どもを誰も取り残さない、一人ひとりにとって最適な学びの実現に向け取り組んでいる中、授業をサポートする隊員の役割はますます欠かせないものになっています。

また、サポート業務に加えて、1人1台端末の活用方法をリサーチし提案していく役割も担っていただきたいと考えています。他自治体の視察を行ったり、アイディアを学校へ提案してもらうこともあるかもしれません。教育委員会やJanと一緒に、これからの教育について根本から考えブラッシュアップしていけるのも、今回のプロジェクトの面白い点です。


(放課後に行ったパソコンクラブの様子)

元々教育に関心の高かった田中さんにとっても、学校の授業を支援するという経験は、多くの学びをもたらしてくれたと言います。
一方で、着任したばかりのころはこんな悩みも…。

田中さん
「授業以外の時間は協力隊として挑戦できる時間でもあったため、その時間に何をしたらよいのだろうかと悩むことは正直ありました。徐々に、やりたいことをやってみようと思えるようになり、教育委員会の方に相談してみると皆さん応援してくださったので、すごくありがたかったです。」


(担当課である長井市教育委員会学校教育課のみなさん)

田中さん
活動する中で、やりたいことも徐々に見えてくると思います。私の場合は、この地域にものづくりができる場所が少ない点と、自分がものづくりや芸術の分野が得意な点が重なり、子どもたちに何かできることはないかという思いで、活動の幅を広げられるようになりました。」

ICT教育支援業務だけでなく、元々得意だったイラストやデザインの依頼も引き受けたり、ものづくりの活動も行ってきた田中さん。田中さんの好奇心とキャラクターが縁を広げたのはもちろん、「協力隊」という肩書きが役に立つ面もあったそうです。

田中さん
「『協力隊です』と地域の方に自己紹介すると、『どこから来たの?』『どんな活動しているの?』と聞いてくださる方が多く、入り口のコミュニケーションが取りやすいと感じました。周りの協力隊を見ていても積極的にコミュニケーションを取り、自分からこの地域に入っていくことも大事だと思いました。」

地域の中に入っていくことは勇気がいることではありますが、業務を通して徐々に顔見知りが増えていくと思いますし、市役所のみなさんやJanの面々も応援してくれるはずです。ぜひ新しく隊員になる方にも、やりたいことや得意なことを軸に、活動を広げていっていただきたいと思います。

まずは地域おこし協力隊としての募集になりますが、退任後はJanのシステム開発部門で勤務するというキャリアパスも想定されています 。退任後のキャリアが心配されがちな協力隊ですが、3年間の任期を糧にその後もIT分野で活躍できる可能性があるのは、大きなアドバンテージだと思います。

Janについてはコーポレートサイトをご覧ください。

これからの教育を考え実践してみたい方、IT分野でスキルアップと社会貢献を叶えたい方は、ぜひエントリーを検討してみてください。
まずは話だけ聞きたいという方も大歓迎です。ご連絡をお待ちしています!
(文:色摩ゆかり)

長井市ホームページで掲載中の募集要項はこちら

公開日:2025-01-22

しごとコンパス

コンパスとは?
  • コンパスとは

    PARASUKUでは、働く人と仕事(企業)の
    より良いマッチングを図るため、
    互いの仕事観を言語化した9つの要素を
    「コンパス」として定義。
    ワーカーは自身のコンパス、企業は仕事のコンパスを
    それぞれフラットに作成します。
  • 横軸は、時間軸。

  • 縦軸は、空間(関係)軸。

  • 四隅は、本質的な要素を補う品質的な要素。

  • 互いの仕事観を重ね合わせて、
    最適なしごとやワーカーを見つけよう。

しごとパラメーター

雇用形態地域おこし協力隊(任期は最長3年で年度ごとに更新)
勤務時間1日7時間で週5日(原則土日休み)
勤務地住所山形県長井市館町北6-27 タスパークホテル長井3階(日本・アルカディア・ネットワーク株式会社)
希望スキルOA操作に抵抗のない方、ICT活用に興味のある方、教育に興味のある方
報酬月額200,000円
社会保険雇用保険・厚生年金保険・健康保険・労災保険
手当期末手当、時間外手当、住居・車両支援
応募条件3大都市圏及び政令指定都市に在住の方、または地域おこし協力隊であった方(同一地域内における活動2年以上、かつ解職1年以内)、語学指導等を行う外国青年招致事業を終了した方(活動2年以上、かつ終了後1年以内)で、長井市に住民票を移すことのできる方
その他<選考フロー>
(1)第1次選考…書類選考を行います。
(2)第2次選考…1次選考合格者を対象に面接を行います。
(3)最終結果の報告…面接後10日以内に文書で通知します。