コラム #011

働き方ハウツー
2022年2月25日

働きがいに必要な4つの要素

こんにちは、PARASUKU事業部の色摩です。

PARASUKUをご利用いただいているワーカーの皆様や、PARASUKUに興味を持ってくださる方々は、仕事において、収入だけでなく「なぜその仕事をするのか」という、自分にとっての意味を求めていらっしゃる方が多いと感じています。

「○○の仕事は働きがいがある」とは一概に言えず、働きがい(やりがい)を持って取り組める仕事は、ひとりひとり異なります。
では、「働きがいのある仕事」「やりがいのある仕事」は、どのようにして見つけることができるのでしょうか?

PARASUKUでは、自分にとって「働きがいのある仕事」を、なるべくシンプルかつ十分に考えるために、次のような図を採用しています。

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・好きなこと
・得意なこと
・社会から必要とされること
・対価がもらえること

この4つの要素すべてを満たすことが、自分にとっての「働きがい」(やりがい)になるという意味です。

この図は、2010年代から海外で話題になり始めたもののようですが、後に日本語の「生きがい」がベン図の中心に当てはめられたことで、<ikigaiベン図>として知られるようになりました。

PARASUKUでは、図の中心を「生きがい」から「働きがい」に言い換えて、仕事やキャリアを考える上でのひとつのフレームワークとしています。


<ikigaiベン図>を使った考え方のポイント

シンプルで分かりやすいこちらのベン図ですが、実際に4つの要素すべてが重なるところを探すのは、非常に難しいものです。

試しに、現在の仕事やその他の活動は、図の中でどこに位置するか考えてみて下さい。

収入を得ているし社会にも必要とされているけれど、好きでも得意でもないことは、「必要」と「対価」のみが重なる「天職」になります。
好きでも得意でもあるけど、社会に貢献したりお金をもらっているわけではないなら、「好き」と「得意」のみが重なる「情熱」になります。
図では示し切れていませんが、「好き」と「対価」だけが重なる領域、「得意」と「必要」だけが重なる領域もあるでしょう。

4つすべてが重なるところを探す以前に、好きなことや得意なことって何だろう…など、けっこう悩みませんでしたか?
そこで、この図をもっと活用しやすいものにするために、工夫できるポイントを私なりに考えてみました。

1.「好き」を言い換えてみる

「好きなこと」と言われると、すごくハードルが高く感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。私としては、ここを「好き」で考えてしまうと、考えられる範囲が非常に限定されてしまうと感じています。

そこで、私はここを「好き」以外にも、「興味・関心」「課題意識」「やっていて苦でないこと」などと言い換えて考えています。「好き」と言われると難しいなぁと思われる方は、ぜひ、ご自身にとってハードルにならない言葉、しっくりくる言葉に言い換えてみてください。

そして、それでもハードルが高いという方は、反対に「嫌い」なことから考えてみるのもひとつの手です。意外と、好きな気持ちには自信が持てなくても、嫌いな気持ちははっきりしていることってあるものです…。

これまで興味が持てなかった分野を除外していくことで、自分が少なからず興味を持てる対象が見えてくるかもしれません。


2.「得意」のリサーチとカテゴライズ

本当に得意なことは、自分にとって当たり前にできることだからこそ、得意だと気づくのが難しい場合があります。自分で自分の強みが見えてこないなら、いっそ周りの人にリサーチしてみましょう。

もしくは、これまで自分がやってきた活動を細かく切り分けて、得意カテゴリと苦手カテゴリに直感的に分類していってみるのも良いと思います。このとき、活動を「細かく」切り分けるのがポイントです。

たとえば、私が従事しているWebサイト制作も、プロデュース・ブランディング、ディレクション、デザイン、ライティング、写真撮影、画像加工、コーディング、公開後のお客様サポートなどなど、あらゆる職務が組み合わさって成り立っています。さらにライティングは、コピーライティング、セールスライティング、インタビュー記事など、様々な種類に分けることができます。

以下は、横軸を「得意-苦手」、縦軸を「好き-嫌い」として、自分が経験したことのある職務を配置していったポジショニングマップの例です。


このように、職務を細分化してカテゴリに振り分けると、どんなことが自分は得意なのか、傾向が見えてくるのではないでしょうか。


3. 現状と理想を照らし合わせてみる

ここまでで、「好き」と「得意」については、少し考えやすくなっていれば幸いです。しかしながら、「好き」や「得意」は、とにかく実際にやってみないことには分かりません。これまでに経験したことのある仕事以外にも気になることがあるのなら、まずは小さなところから始めてみましょう

また、現在の仕事や活動については、ベン図の中に配置してみた上で、現状と理想にどのようなギャップがあるのか考えてみましょう。

1.現在の仕事や活動は、図のどこに位置しますか?
2.活動が複数ある場合は、優先順位をつけるとどうなりますか?もしくは、4つの要素に優先順位をつけるとどうなりますか?
3.優先度が高いものについて、図の中でどのように位置をずらしていけば、「働きがい」に近づきますか?
4.「働きがい」に近づけるためには、どのようなアクションが必要ですか?

たとえば、「好き」と「得意」の優先順位が高いなら、それらを満たすことに優先的に取り組む方が、現状の満足度は高くなる可能性が大きいです。そこから、「必要」と「対価」も満たしていくことができれば、「働きがい」に近づいていきます。

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働きがいをつくるためのパラレルワーク

まだやったことのない仕事を経験したい場合でも、好き&得意なことで「必要」と「対価」を満たしていきたい場合でも、スモールスタートからチャレンジできるのは、副業やパラレルワークのメリットです。

また、これまで述べてきたことと矛盾するかもしれませんが、パラレルワークなら一つの仕事で「好き」「得意」「必要」「対価」すべてを満たさなくても、複数の仕事や活動をまたいで、4つの要素を満たしていけるのではないかと思います。たとえば、好きな仕事とメイン収入を得るための仕事は別でも良いですし、好きなことは仕事とは別の枠組みで持っていても良いわけです。

「働きがいのある会社」「働きがいのある仕事」というワードはよく耳にしますが、一箇所に依存しない、自分なりの「働きがいのあるワークスタイル」を作っていくことが、より本質的に幸福度を高めることに繋がっていくのではないかと思います。

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(写真提供:さとう農園

PARASUKUは、これからもひとりひとりに合ったワークスタイルの選択肢を提供できるよう尽力してまいります。
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