主業
地域とともにつくる、深山和紙プロデュースのしごと

複合サービス事業

仕事の紹介

山形県白鷹町(しらたかまち)の深山地区でつくられる、県指定無形文化財・「深山和紙」
結婚を機に白鷹町へ移住し、深山和紙に心惹かれ職人になったという髙橋惠さんは、いまは地区で唯一の和紙漉き職人です。
そんな髙橋恵さんの技術や意思を受け継ぎ、深山和紙を後世につないでいく方を地域おこし協力隊として募集しているそう。
今回は職人である髙橋惠さんと、惠さんの夫である信博さんにお話をお聞きしました。


(深山和紙職人・髙橋惠さん)

――深山和紙はどんな和紙なのでしょうか。

「深山和紙の生産は江戸時代初期に始まったと言われており、農作業ができない冬の家内工業として受け継がれてきた生業です。 素材としては、やわらかな風合いとあたたかさが特長で、以前は主に障子紙として使われており、現在では白鷹町の小中高校の卒業証書や表彰状、名刺などにも使われています。
昭和のころ、深山には50軒ほど紙漉き農家があったと聞いていますが、西洋紙の普及や、和室が減ったため障子が少なくなったこともあり、私が白鷹に来た時には2軒まで減っていて、その後ここ(深山和紙センター)だけになってしまいました。」


――髙橋さんはなぜ、深山和紙の職人になったのですか?

「いまから20数年前、夫の転勤で白鷹に来ました。紙を漉く前は町役場に勤めていたのですが、先代が引退を考えていて、後継者がいないことを知りました。
このままでは『深山和紙がなくなってしまう…!』と思いましたし、当時子どもが小学生だったので、深山和紙の卒業証書がもらえなくなる!という思いもあり、自分が後継者になることを決意したんです。」


(深山和紙で作られた卒業証書)

――先日工程のひとつである「楮(こうぞ)」ふかし」の作業を見学させていただきましたが、小屋の中では若い方も含め20名くらいの方が作業されていました。

『深山和紙』ができるまでには、原料となる楮の栽培から収穫、そして紙を漉くまでの加工とたくさんの工程があり、それらを一人ではできません。深山には自分の家で紙漉きをやっていたという人もいますし、深山和紙を大切に想ってくれる人がたくさんいます。そういう人が集まって、みんなが作業に協力してくれるおかげで、深山和紙づくりを続けていられるのだと感じています。」

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深山和紙のできるまでの工程はこちらの記事をご覧ください▼
https://www.town.shirataka.lg.jp/1625.htm

楮蒸しなど、大きな行事(作業)の後には、必ず直会(なおらい)が付きものだそう。ジビエや地元の料理を囲んでの宴をおこなうそうで、宴席で毎年必ず「もう今年で最後だ!(笑)」と言うベテランもいますが、次の年も、そして次の年も作業に参加しているのだとか。

また、今回お話しを聞かせてもらった部屋の壁には、いくつか携帯の充電器が掛けてありました。「カフェと勘違いして住民が集まって来ます(笑)。自分の充電器まで置いて長居する気満々ですよね」と笑う惠さん。

――地域おこし協力隊として、どんな方に深山地区に来てほしいですか?


(山形県の農村づくりプロデューサーでもある髙橋信博さん)

「深山で引き継がれてきた紙漉きは深山独自のもので、地域の人たちの誇りです。紙のことになるとみんな協力的で、それなりに良い人たちの集団です。ここでの仕事は『職人の仕事場』をイメージしてしまうと続けられないかもしれません。伝統工芸や紙漉きへの関心だけではなく、深山ののどかな風景や時間、地域の人たちとの関わりを大切にできる人、楽しめる人に来てもらえたらうれしいですね。」

和紙を漉く、和紙をつくるだけでなく、「どうすれば深山和紙をより多くの人に知ってもらえるか、使ってもらえるか?」を考えたり企画したり実践したり。そして、地域と関わりながら信頼関係を築いたり。

「自分でなにかをプロデュースしてみたい」、「地域や人と関わりながら働きたい」と思う方は、ぜひ白鷹町深山和紙センターで髙橋さんご夫婦とお話ししてみてはいかがですか。
(文:屋宜美奈子)

公開日:2024-03-14

しごとコンパス

コンパスとは?
  • コンパスとは

    PARASUKUでは、働く人と仕事(企業)の
    より良いマッチングを図るため、
    互いの仕事観を言語化した9つの要素を
    「コンパス」として定義。
    ワーカーは自身のコンパス、企業は仕事のコンパスを
    それぞれフラットに作成します。
  • 横軸は、時間軸。

  • 縦軸は、空間(関係)軸。

  • 四隅は、本質的な要素を補う品質的な要素。

  • 互いの仕事観を重ね合わせて、
    最適なしごとやワーカーを見つけよう。

しごとパラメーター

雇用形態会計年度任用職員(任期は最長3年で年度ごとに更新)
勤務時間8時30分~17時15分(昼休憩1時間)
勤務地住所〒992-0776 山形県西置賜郡白鷹町深山2527(深山和紙振興研究センター)
希望スキルコミュニケーション力・体力・企画力
報酬月額191,800円
社会保険健康保険・厚生年金・雇用保険
手当通勤手当(通勤距離2㎞以上)、退職手当(勤続6カ月以上)
応募条件(1)申し込み時点で、三大都市圏をはじめとする都市地域等に在住しており、採用後に白鷹町に生活の拠点を移し、住民票を異動させることができる方
※現在居住する地域が対象になるかは事前にお問い合わせください。
(2)地方公務員法第16条に規定する欠格条項に該当しない方
(3)申し込み時点で、年齢が概ね30歳~50歳未満の方
(4)普通自動車免許(AT限定免許可)を有している方または取得する予定の方
(5)基本的なパソコン操作(ワード、エクセル等)ができる方
(6)心身ともに健康で、任期後の定住に向けて積極的に活動ができる方
その他<選考フロー>
(1)第1次選考
書類選考の上、結果を応募者全員に通知します。
応募用紙の記載内容で書類選考しますので、出来る限り詳しく記載してください。
(2)第2次選考
第1次選考合格者を対象に面接による審査を行い 、その結果を受験者全員に通知します。面接は対面での実施を予定しています。その際の旅費は町が負担します。
※選考結果に関するお問い合わせにはお応えできません。