主業
白鷹町の山を守り育てる「森林業・木材産業」のしごと

複合サービス事業

仕事の紹介

白鷹町では、木に関わる仕事をする地域おこし協力隊を募集しています。

白鷹町は、「伐って・使って・植えて・育てる」緑の循環システムを実現し、木の伐採から加工・活用まで、町内で完結できるという優れた特徴があります。その第一歩として、町内の事業体が木を伐り、町内の製材所が製材・加工し、町内の大工によって白鷹町まちづくり複合施設(役場庁舎、図書館、中央公民館)が建設されました。この取り組みが評価され、「令和2年度木材利用優良施設コンクール」では、白鷹町まちづくり複合施設が内閣総理大臣賞に輝きました。


(白鷹町産の木材を使って建設された新庁舎)

今回の募集対象は、森林業・木材産業に関わる事業体によって構成されている「白鷹町森林・林業再生協議会」をステージとして、森林業・木材産業に従事することができるという仕事です。

「白鷹町森林・林業再生協議会」は、白鷹町をはじめ、林業事業体、製材・加工業、商工会、旧町村の山林を所有している財産区等によって構成されている協議会。木の伐採はもちろん、製材や活用に向けた設計、建設に携わる専門家で構成されています。

好きなポジションで木に関わりながら働ける

地域おこし協力隊を募集している白鷹町役場農林課の迎田俊峰さんにお話を伺いました。


(白鷹町役場農林課 林政係主事 迎田俊峰さん)

「木に関わる仕事=森林整備(伐採・植栽)だけではありません。「白鷹町森林・林業再生協議会」は、木の伐採、製材・乾燥、木造建築物の設計・建設など、様々な分野の専門家が集まっています。様々な立場で木に関わっていただき、将来的には『能力を発揮できる好きな業種』に従事するというおしごとの募集になります。」

「白鷹町は昔から林業が盛んで、人工林(森林の更生を人の手で行っている森林)が多い町ですが、山林所有者の高齢化や経済的な事情などから、手入れが行き届かないなど様々な課題があります。
しかし、白鷹町まちづくり複合施設の建設から徐々に森林業・木材産業が活性化しています。これまで町内の林業事業体は森林組合のみでしたが、令和4年度には町内の林業事業体が3者となりました。それに伴い、『主伐・再造林(伐ったら植えて育てる)』という動きが盛んになり、伐られた木材の製材・加工・活用にまで波及効果が期待できるようになりました。
そのため白鷹町としても、この動きを更なる活性化に繋げたいという思いから、今回の募集に至りました。」

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(町内の山林を町内林業事業体が伐採し、町内で製材・加工を行うスキーム)

山林の再生化でCO2の吸収を促進

おきたま林業株式会社は、木の伐採や再造林を担当する会社で協議会に参画しています。
再造林をする理由のひとつが、地球温暖化防止。
木のCO2吸収率は、木がぐんぐん育つ成長期は高く、成熟すると低下していくという特徴があり、樹齢の高い木を伐採して新しい木の苗を植えることによって、CO2の吸収率が向上するという効果があります。
2030年問題など、地球温暖化防止は重要な課題。再造林は、SDG’sに貢献する仕事なのです。

おきたま林業株式会社の管理部長の井上一美さんと、管理係長の小池佳代さんにお話を伺いました。


(おきたま林業株式会社 管理係長 小池佳代さん)

「当社は、木を切ったり苗木の生産をしたりしていますが、林業技師のような仕事をする人が少ないので、そういうことをしてくれる人を求めています。山の管理や、山主さんとの交渉、提出する書類の作成や測量など、力仕事というよりは頭脳を使う仕事のほうが多いかもしれません。
山の木は、人と同じで年数が経つとだんだん保持力が落ちてきます。そうすると自然に倒れたり、山が荒れたりするので、それを防ぐためにも管理することが必要になってくるんです。」


(木が大きくなりすぎたため、平成25年26年の豪雨災害時に根こそぎ民家へ流れてしまった)


(測量はGPSを使って画面上ですることが可能)

「杉は二酸化炭素を吸収するので、山林再生は温暖化防止のためにも急務です。白鷹町全体の山を俯瞰し計画を立て、伐採・再造林をしていく。その一端を担うことができるというのは、素晴らしいことだなと思います。山の維持は里で暮らす人の食物や安全にも関わってくるので、大変な仕事ではあるんですけど、やりがいはあると感じています。」

「大きく育てよ」 木を育てながら自然を守る


(おきたま林業株式会社 監理部長 井上一美さん)

「放っておく自然というのは、あまりいい自然ではないと思っています。やはり人の手をかけることで、かえって自然が生かされるのではないかなと。
林業のおもしろさといえば、成木した杉林に入ると、ものすごく気持ちが和らぐというのが一番です。植林して、下刈りなどの面倒をみてきた子どもみたいな感覚になるんですね。だから、『大きく育てよ』って気持ちで、仕事も丁寧になる。これは地域の人が地域の山に携わっているから、余計に愛着がわくということだと思います。
もし、地域おこし協力隊の期間が終わってからも続けたいという場合は、正規雇用の道もあります。体力や性別にかかわらず、自然や人、町の文化が好きな人に来てほしいと思っています。」

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人は昔から、木を切ることで木材という恩恵を受けてきました。林業は、木を切るだけでなく、植林をして山の自然を守り支えていく仕事として、環境を維持するためにも重要な役割を担っています。
林業に関わるさまざまな工程に携われるという今回のようなおしごとは、全国でも珍しいのではないでしょうか。
これからますます発展しそうな勢いのある、白鷹町の林業。
興味のある方は、ぜひご応募ください。
(文:海谷美樹)

公開日:2024-03-21

しごとコンパス

コンパスとは?
  • コンパスとは

    PARASUKUでは、働く人と仕事(企業)の
    より良いマッチングを図るため、
    互いの仕事観を言語化した9つの要素を
    「コンパス」として定義。
    ワーカーは自身のコンパス、企業は仕事のコンパスを
    それぞれフラットに作成します。
  • 横軸は、時間軸。

  • 縦軸は、空間(関係)軸。

  • 四隅は、本質的な要素を補う品質的な要素。

  • 互いの仕事観を重ね合わせて、
    最適なしごとやワーカーを見つけよう。

しごとパラメーター

雇用形態会計年度任用職員(任期は最長3年で年度ごとに更新)
勤務時間8時30分~17時15分(昼休憩1時間)
勤務地住所山形県白鷹町内
希望スキル成し遂げるまでの行程を楽しむ感性・土地の文化や人への理解力・自然を愛する心・書類作成のスキル
報酬月額191,800円
社会保険健康保険・厚生年金・雇用保険
手当通勤手当(通勤距離2㎞以上)、退職手当(勤続6カ月以上)
応募条件(1)申し込み時点で、三大都市圏をはじめとする都市地域等に在住しており、採用後に白鷹町に生活の拠点を移し、住民票を異動させることができる方
※現在居住する地域が対象になるかは事前にお問い合わせください。
(2)地方公務員法第16条に規定する欠格条項に該当しない方
(3)申し込み時点で、年齢が概ね30歳~50歳未満の方
(4)普通自動車免許(AT限定免許可)を有している方または取得する予定の方
(5)基本的なパソコン操作(ワード、エクセル等)ができる方
(6)心身ともに健康で、任期後の定住に向けて積極的に活動ができる方
その他<選考フロー>
(1)第1次選考
書類選考の上、結果を応募者全員に通知します。
応募用紙の記載内容で書類選考しますので、出来る限り詳しく記載してください。
(2)第2次選考
第1次選考合格者を対象に面接による審査を行い 、その結果を受験者全員に通知します。面接は対面での実施を予定しています。その際の旅費は町が負担します。
※選考結果に関するお問い合わせにはお応えできません。