ストーリーズ #027

セラピスト講師×イベント企画・運営×健康美容スタイリスト

齋藤悠美さん

地域:山形県高畠町タイプ:パラレル個人事業主

『悠美さんと出会って良かった』って、たくさんの人におっしゃっていただけるんです。」

こう教えてくださったのは、今回お話をお聞きした高畠町在住のパラレルワーカー、齋藤悠美さん。 齋藤さんは、カラーセラピストと数秘術の養成講師、パーソナルスタイリスト、イベント運営、美容・健康商材の取り扱いなど、実にたくさんの事業をされています。

カラーセラピーとは、色を使って心身に癒しを与える施術のこと。数秘術とは、数字を扱い運気や個性を見る占いのことです。また、パーソナルスタイリストとは、個人に合うメイクやファッションの色を探り、提案をする職業をいいます。
齋藤さんの服装も花柄やカラフルな色合いで、仕事や人柄を物語っているようです。


たくさん手掛けているお仕事の中で、メインとしているお仕事は何か伺うと…

「ひとつのことをずっとやり続けることができなくて…。今月はカラーセラピーの仕事が多めとか、来月はパーソナルカラーの仕事とか。あと、全国を飛び回りたいと思っているので、美容と健康の商材の仕事に偏ることもあります。」

「だから、メインはないです」と、無邪気な笑顔を向けて答えてくれました。

元々は会社員として15年間勤務していた齋藤さん。個人事業主になって3年(2023年3月時点)になります。 カラーセラピストの仕事を始めることになったのには、こんなきっかけがあったといいます。

「会社員時代からお世話になっている整体師の方から、『もっとカラフルな服を着た方がいいのに』とよく言われていたんです。そして、旅行先で知り合った方にも『色に繋がりがある仕事をした方がいい』と言われて。もともとあまり色味のない服ばかり着ていたので、だからかな?とそのときは思っていました。でも、2人から同じようなことを言われたのもあって、“カラフル”に関わることを何かしてみようと思って、『カラーセラピー』と出会ったんです。」


その時偶然にも、山形でカラーセラピストの資格を取得できる環境があり、齋藤さんは講座を受講した後に資格を取得。その後、数字と色を掛け合わせた“アンジェライト数秘”という占術にも出会い、どんどん色に関わりを持つ職業に紐づいていったとのこと。服装もカラフルなものに変えていったと、当時を振り返って教えてくださいました。


即座に実行に移す齋藤さんの行動力に驚きますが、当時まだ会社員だった齋藤さんは、“副業”としてセラピストの活動を行うことで、徐々に人脈や活動を広げていったといいます。

セラピストとして開業するまで2年間は、副業として活動していました。会社が休みの土日祝は、ほとんどマルシェやイベントに出店するために時間を使っていましたね。最初は人脈もないので、まずはブログを書き始めたんです。それからイベントに出店する方のSNSやブログをチェックして、マメにダイレクトメッセージを送っていました。『はじめまして!このたび初めて出店します。よろしくお願いします!』って。」

しかし、会社員から個人事業主に転身するのには、たくさんのエネルギーや勇気が必要ではないかと思います。齋藤さんが転身する決め手はなんだったのでしょうか?

「最初は『個人事業主になりたい』と夫に言っても、すぐに賛成してもらえませんでした。でも、心配する気持ちもわかるので『まずは1年間、週末のみセラピストをして100万円稼ぐ実績を作る』と目標を立てたんです。そこから毎週イベントに出店して、会社の仕事とセラピスト活動と、休むことなく活動を続けました。次第にお客様も増えていって、週末セラピストを初めて1年後には予約が3ヶ月待ちになったんです。目標金額も達成して夫が私の頑張りを認めてくれて、半年間会社で引き継ぎ業務をしてから、晴れて個人事業主になれました。」


カラーセラピーや数秘術の活動を続けるうちに、齋藤さんにはある思いができたそうです。

「活動をしていくうちに、夢や理想があっても、昔の私のように勇気が足りなくて一歩踏み出せない方が来てくださるようになったんです。その方達が後日『悠美さんのお陰で悩みがなくなりました』とか、『悠美さんに教えてもらったことをやってみたら願いが叶いました』って報告してくれて。そして『悠美さんと出会って良かった』ってたくさんの人におっしゃっていただけたことが、本当に嬉しくて。それから、活動当初は考えもしなかったような構想が浮かんでくるようになりました。『イベント企画をしてみたい』とか『人と人との縁を繋ぐことをやってみたい』とか。」

普通の会社員だった私でも、好きなことをして自分を満たすことができる、という経験をして、私は多くの女性の見本になりたいと思うようになりました。そこからです、やりたいことを遠慮しない女性や、好きなことで活躍する女性が増えていって欲しいと思うようになったのは。」

しなやかに、柔軟に、多彩な事業を通して自身のワークスタイルを形作っている齋藤さんですが、その活動の軸となっているのは「女性の社会進出を応援したい」という思い。

お客様や仕事仲間として繋がる山形の女性一人ひとりの活動を尊重し、出会いや仕事を繋いでいく取り組みも行っている齋藤さんは、今や”ご縁繋ぎが生業”と言っても過言ではありません。


「私の数秘は“33”なんです。33を持つ人は“自分を満たすことが大事”とか“人の見本になる”という意味を持っていると知って、会社員時代に『自分は幸せだと思っているけど、満たされているか?と聞かれると、そうじゃない。』と気付きました。 それから自分にどんどん興味を持つようになっていったんです。そしてカラーセラピストやアンジェライト数秘の仕事を続けるようになってから、“自分は満たされている”と感じるようになりました。」

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バイタリティに溢れ、常に走り続けているように見える齋藤さん。
休暇はどのように取っているのか聞いてみると…

「私、休むことも仕事の一つにしているんです。そうでもしないと休めないんです。」

こんなにユニークな回答が出てくるとは思いもしませんでしたが、その言葉の真相を掘り下げてみました。

「周りから『休んだ方が良いよ』とよく言われるんです。だったら、休むことも仕事にしてしまおうって思いつきました。“ヌン活” (=アフタヌーンティー活動)や“湯らっくすツアー”という企画を立てて、SNSや口コミで参加者を募って休暇を過ごそうと思いついたんです。その方が楽しいよねって。とはいえ、いつも仕事があるわけでもないので、空いた時間は経営について学ぶ時間に当てています。」

「個人事業主として経営者マインドが大切」という齋藤さん。また、経営者にはメンターが必要だと教わっているそう。メンターとは指導者や助言をしてくれる人、あるいは尊敬できる人や目指す存在を指します。個人事業主や経営者は、「相談者がいない」「一人で何でもやらなければならない」など、”孤独”をイメージする人もいらっしゃるかと思いますが、メンターの存在は事業推進のためにも自身の精神衛生面でも、とても心強い味方になると、齋藤さんは語ってくださいました。

きっと、齋藤さん自身も多くの方にとってメンターのような存在になっているのだろうと、今回の取材を通して感じました。

「『いつも忙しそう』と連絡やお誘いを遠慮されがちですが、いつ連絡をくれても大丈夫です。会って一緒にお話しましょう。」と、読者の皆さんに向けて心強いメッセージもくださいました。

齋藤さんのように「理想や夢を持っている人の願いを叶えたい」「自身も満たされる仕事がしたい」そんな思いを持っている方は、「まずは副業から」「週末だけ」という始め方も、選択肢のひとつです。自身に合った方法を探しながら、一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。後押しが欲しいと思ったときは、ぜひ齋藤さんのもとを訪れてみてください。きっと、快く相談に乗ってくださるはずですよ。
(文:五十嵐綾)

しごとパラメーター

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  • イベント企画・健康美容スタイリスト

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