主業
【募集終了】ICT教育支援プロジェクトのしごと

複合サービス事業
募集停止中

仕事の紹介

2019年に「GIGAスクール構想」が示されてから今日に至るまで、全国の小中学校では1人1台端末の環境が整えられつつあり、それらを活用した授業も増えてきています。しかしながら、急速な教育の情報化とは裏腹に、教員の負担は増す一方で、学校や地域ごとに教育格差が生まれているのも事実です。

そのような状況を受け、山形県長井市では、現場の負担をできるだけ減らし、なおかつ教育の質もあげていこうと、ひとつのプロジェクトが動き出しています。

今回は、その「ICT教育支援プロジェクトメンバー」(地域おこし協力隊)を募集するということで、プロジェクトチームである長井市教育委員会の今野さんと、日本・アルカディア・ネットワーク株式会社(以下略:Jan)の高橋さんにお話を伺いました。


(長井市教育委員会 今野透さん)

———今回ICT教育支援プロジェクトメンバーを募集する背景を教えてください。

教育委員会・今野さん
「『GIGAスクール構想』に代表される『教育分野のデジタル化の推進』は、時代や環境の変化とともに必要な変革であると感じています。ですが、教員は毎日の授業や校務があり、それに加えて新たな端末の活用や整備などにも対応しなければいけないとなると、時間が足らず、現場は変化に追いつけていないのが現状なんです。」

「ICT環境を整備しても、環境を生かすには十分なスキルを持った人材が必要です。それは、決して教員にだけ求めるものではなく、外部から支える力がもっと必要ということです。そこで、まずは学校を支援する体制をきちんと築くために、地域おこし協力隊の制度を活用してメンバーを募集することにしました。」

今回募集する人材は、ICT教育支援プロジェクトチームの一員。プロジェクトに関わる皆で助け合いながら、活動に取り組んでいきます。


———「ICT教育支援プロジェクトメンバー」の具体的な業務内容を教えてください。

教育委員会・今野さん
「1つ目は、ICTを活用した授業のサポートです。授業の中でICTをどのように活用したら良いのか、ソフトの使い方からサポートしていただくというのが、直接的な学校との関わりとして考えているところです。また、使用するソフトや端末の設定など、準備に関するお手伝いもしていただきます。ICTを活用した授業が円滑に進むように、全体を通して学校をサポートしていただく役割になります。」

「2つ目は、ICT機器の管理サポートです。ICT機器はどうしても不具合が生じることがありますよね。修理は教育委員会で対応していますが、知識があれば現場で対応できることもあります。そのような現場でのサポートや対応マニュアルの作成なども、想定している業務です。」

「最後3つ目は、1人1台端末の活用方法の研究です。端末を使用した学習は、学校での授業はもちろん、キャリア教育や地域学習などにも幅広く活用できると考えています。1人1台端末を使って何ができるか。学校現場を見たり、他の自治体の取り組みをリサーチしたりしながら、研究したことを学校などに提案していってもらえたら良いなと思います。」

Jan高橋さん
「プロジェクト仲間のJanと一緒に、IT分野から授業のサポートを行っていくのが“守り”の面ですね。ただそれだけでなく、ICT教育がどうなっていくと良いのか、根本からきちんと考えて改善していく“攻め”の部分も一緒にやっていきたいというのが、今回の募集の面白いところだと思います。例えば、ツール一つ選ぶにしても、何を選択してどのように活用していくのか、一緒にブラッシュアップを重ねていきたいです。そうした、ITと教育における“攻めと守りのハイブリッド”で動いてもらえると嬉しいです。」

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———今後の長井市の教育、そして子どもたちの未来に向けて、どのような在り方が理想だと考えていますか?

教育委員会・今野さん
子どもたち一人ひとりに合わせた学びをつくることが大切です。加えて、長井ならではの教育とは何かと考えた時に、さまざまな地域の人との関わりの中で育っていくことは大事な視点だと考えています。地場産業や伝統文化、自然環境など、地元にある宝物を知り、調べ、まとめ、発信する。そういった学びを通して夢を抱き、夢の実現に向けてさらなる学びを深めていく。そのためのツールとしてICT化を進め、学びの好循環を生み出していきたいです。」

Jan高橋さん
「私は、ITを使ったら格差は広がるのではなく、埋まらなくてはいけないと思っています。特に、地域格差ですね。住んでいるところ関係なく、意欲のある子は興味のある方向に学びを進めてほしいし、そこを手助けできる体制や環境をきちんと整備していきたいと考えています。」

「教育においては、子どもたちの<学力向上><人間力を高めること>の両輪が大切だと考えていて、後者の人間力の部分は環境によって大きく左右されることだと思います。IT化すればするほど教員の負荷が重くなって授業に時間をとられていき、大事な人間形成の部分がおざなりになってしまっては良くないですよね。むしろITを導入することで、教員の負荷は軽減されて、学力はより効率的に向上させることができ、余白の部分で人間形成にも力を入れていけるような環境が、一番理想であると私は思っています。」

教育委員会・今野さん
「その点においては、一人ひとりに合わせた学びが進んでいくと、つまずいて前に進めない子がいたとしても、その子に合った学びを見つけられるようになると思います。例えば、AIドリルを使用すると、つまずいてしまった要因がどの単元にあるかがわかるので、教員側も的確に対応できます。より効率的に学力を上げられるようになれば、さらに個別の対応が必要なコミュニケーションや人間形成の部分においても、着実に育てていくことができるはずです。そのようにして、長井の子どもを誰も取り残さない、一人ひとりにとって最適な学びを実現させていきたいですね。」


———最後に、長井市の魅力を改めて教えてください!

教育委員会・今野さん
「長井市は四季折々の豊かな自然を体感でき、それが長井ならではの食やアクティビティにも繋がっています。また、都市機能もそろっているので不便もありません。田舎らしいのどかさがありつつ、適度に便利さもある。県外から移住される方にも、暮らしやすいと感じてもらえるのでないかと思います。」

Jan高橋さん
「私は、さまざまな土地に移り住んできましたが、正直どこも暮らすには良かったです。ただ、何で私は長井に戻ってきて暮らしているんだろうと考えると、やはり一番は“人”による部分が大きかったです。ですので、協力隊として来てくださる方に対しても、地元の人たちとの関わりなど、良い意味でのしがらみを周りがどう作っていけるかが、居心地の良さに繋がっていくと思います。その点、今回のプロジェクトは、チームで動く形にしていますので、業務を通じてスキルを磨いてもらうことはもちろん、さまざまな角度から人脈を広げてもらい、皆で一緒に力を合わせて取り組んでいきたいです。」

(文:中島愛美)

長井市ホームページで掲載中の募集要項はこちら

公開日:2022-03-24

しごとコンパス

コンパスとは?
  • コンパスとは

    PARASUKUでは、働く人と仕事(企業)の
    より良いマッチングを図るため、
    互いの仕事観を言語化した9つの要素を
    「コンパス」として定義。
    ワーカーは自身のコンパス、企業は仕事のコンパスを
    それぞれフラットに作成します。
  • 横軸は、時間軸。

  • 縦軸は、空間(関係)軸。

  • 四隅は、本質的な要素を補う品質的な要素。

  • 互いの仕事観を重ね合わせて、
    最適なしごとやワーカーを見つけよう。

しごとパラメーター

雇用形態地域おこし協力隊(任期は最長3年で年度ごとに更新)
勤務時間1日7時間で週5日(原則土日休み)
勤務地住所山形県長井市内
希望スキルOA操作に抵抗の無い方、ICT活用に興味のある方、教育に興味のある方
報酬月額156,077円
社会保険雇用・厚生年金・健康
手当期末手当、時間外手当、住居・車両支援
応募条件3大都市圏及び政令指定都市に在住の方、または地域おこし協力隊であった方(同一地域内における活動2年以上、かつ解職1年以内)、語学指導等を行う外国青年招致事業を終了した方(活動2年以上、かつ終了後1年以内)で、長井市に住民票を移すことのできる方
その他<選考フロー>
(1)第1次選考…書類選考を行います。
(2)第2次選考…1次選考合格者を対象に面接を行います。
(3)最終結果の報告…面接後10日以内に文書で通知します。