主業
町の歴史・文化・芸術に携わる地域おこし協力隊のしごと

複合サービス事業

仕事の紹介

長井市では、「文教の杜ながい」を拠点として芸術文化でまちの賑わいを創出する地域おこし協力隊を募集しています。活動拠点となる「文教の杜ながい」には、県指定文化財「旧丸大扇屋」、市指定文化財「旧西置賜郡役所(小桜館)」があり、いずれも国の重要文化的景観「最上川上流域における長井の町場景観」の重要な構成要素にもなっており、長井の歴史・文化・芸術に触れられる施設となっています。


文教の杜ながいは、江戸時代の商家「旧丸大扇屋」と、そこを生家とする彫刻家 長沼孝三の作品を収蔵・展示する「長沼孝三彫塑館」、「旧西置賜郡役所(小桜館)」を管理・運営しており、舟運文化で栄えた歴史ある建築物や集められた古文書、美術品などの保存と研究、活用を行っています。そういった研究の成果を市内外へ、企画展を通して伝えています。
また、近年は、若手芸術家の作品発表の場としても活かされており、″新たな価値を創造する場″として、開かれた施設を目指し、様々な事業を展開しています。


(「外丸治・家に住まう山」(2023)展示風景)

協力隊の活動拠点となる文教の杜ながいの仕事内容や求める仲間について、現役作家でありながら、事務局長を務める後藤拓朗さんに、お話を伺いました。


【後藤】主に、西洋美術を学んできた私にとって、日本的な家屋敷の保全・活用や、書画骨董、民具などの収蔵品の調査・研究する業務は、新たな見識を広げてくれるものとなっています。また、長沼孝三の作品や人生から、20世紀の日本美術の在り方を学べることも大きな魅力です。

当施設は、一般的な美術館や博物館のような設備が整っていなかったり、文化財保護の観点から活用に制約があったりするのですが、だからこそ、ここならではの実験的な試みに挑戦することもできます。そういった点では、事業企画や広報を担当している韓国出身のキム・ドンオクさんが活躍してくれています。


(ポスター左、作家の外丸さん。上段右端、後藤さんのお隣がキムさん)

外国人であるキムさんであるから、率直に疑問や意見を投げかけ、日本の慣習や思い込みによって活動が妨げられていたというような壁の存在に気づかせてくれます。その壁を壊すことで、新しい企画が行えたりと、クリエイティブな発想につながり、日々の業務の原動力になっています。

文化施設の職員というと、かつては施設に籠っているイメージがあったかもしれませんが、現在では地域社会と連帯した広域的な事業展開が重視されています。文教の杜でも、アウトリーチ事業などを通じて、これまで以上に地域や市民に働きかけています。
キムさんのように、積極的に外へでて動いてくれる存在は大きいですし、そういった私たちのチャレンジに理解を示してくれる長井市の担当課の後押しも心強いものとなっています。ですから、自分の興味を広げ、失敗を恐れず、自主的に企画を考えて行動できるような方と仕事ができることを期待しています

また、具体的にどのような人材に期待しているか、長井市観光文化交流課の木村真由美さんにお聞きしました。

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【木村】長井市には、重要文化的景観に選定されるほどの街並みや歴史が残っています。それでいて、自然が身近にあるなど、ほどよく田舎の良さも持ち合わせています。
そんな町で携わってもらう仕事は、主に、文教の杜に関わる事業になります。文教の杜は、先の重要文化的景観の構成要素になっており、また、長井市の歴史文化を物語る貴重な文化財であります。市の将来展望として、同施設が、文化財と商店を繋ぐ拠点になっていくものと考えていますので、協力隊の方は、歴史や文化を広く伝えるために、施設や保管されている資料などを活用した企画、または近隣を含めた環境整備の切っ掛けづくりなど、まさしく地域おこしが仕事になります。

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具体的に求められる能力を言えば、企画力があり、職場や地域のみなさんと積極的に関わる行動力が求められると思います。市には、歴史を物語る民具が残されていれば、そういった民具の扱いに長けた方や歴史を知る方もおり、そういった方々とコミュニケーションをとることで様々なアイデアが生まれてくると思います。当市には、誠実で、一生懸命にチャレンジする人を受け入れる土壌があります。動いた分だけ応えてくれる市民性ですので、臆せず、行動できる力があれば、それに見合った結果が生まれると思います。


(子ども向けに開催したワークショップの様子)

地域おこし協力隊は3年間の制約がありますが、当課では、任期終了後も継続して文教の杜の職員として働けるような仕組みを考えています。ぜひ、そういったことも視野に入れた長期的な展望を描き、地域の文化を大切にし、チャレンジしていける方に応募してもらいたいと思っています。

また、木村さんは、あまり固定観念にとらわれず、任期中の3年間に様々な経験をして欲しいと言うことでした。
長井市の歴史に興味をお持ちの方、芸術や文化が好きな方は、ぜひ、ご応募ください。
(文:池田将友)

応募にあたっては、長井市ホームページに掲載されている情報もご覧ください。
令和6年度長井市地域おこし協力隊を募集します!|長井市ホームページ

公開日:2024-02-08

しごとコンパス

コンパスとは?
  • コンパスとは

    PARASUKUでは、働く人と仕事(企業)の
    より良いマッチングを図るため、
    互いの仕事観を言語化した9つの要素を
    「コンパス」として定義。
    ワーカーは自身のコンパス、企業は仕事のコンパスを
    それぞれフラットに作成します。
  • 横軸は、時間軸。

  • 縦軸は、空間(関係)軸。

  • 四隅は、本質的な要素を補う品質的な要素。

  • 互いの仕事観を重ね合わせて、
    最適なしごとやワーカーを見つけよう。

しごとパラメーター

雇用形態地域おこし協力隊(任期は最長3年で年度ごとに更新)
勤務時間1日7時間で週5日(原則土日休み)
勤務地住所山形県長井市内
希望スキル小さなことも面白がれる感性、コミュニケーション力、展覧会・ものづくりの心得、まちづくりや歴史への興味
報酬月額200,000円
社会保険健康・厚生年金・雇用
手当期末勤勉手当、住居・車両支援
応募条件3大都市圏及び政令指定都市に在住の方、または地域おこし協力隊であった方(同一地域内における活動2年以上、かつ解職1年以内)、語学指導等を行う外国青年招致事業を終了した方(活動2年以上、かつ終了後1年以内)で、長井市に住民票を移すことのできる方
その他<選考フロー>
(1)第1次選考…書類選考を行います。
(2)第2次選考…1次選考合格者を対象に面接を行います。
(3)最終結果の報告…面接後10日以内に文書で通知します。