主業 【募集終了】長井市の山岳を活用した「コトおこし」のしごと
複合サービス事業
募集停止中
仕事の紹介
「山が好き、登山が好きという人にとって、長井市は恵まれた地域だと思います。」
そう話すのは、長井市役所観光文化交流課の佐藤和之さん。今回募集する山岳・自然観光推進活動を行う地域おこし協力隊の担当者です。
(左:長井市観光文化交流課 佐藤和之さん、右:現地域おこし協力隊 大村航太郎さん)
山形県は県土の約7割が森林という、まさに『山』に囲まれた県。平成29年には公募で選ばれた山々を『やまがた百名山』に選定し、山岳観光に役立ててきました。 長井市からは熊野山、葉山、祝瓶(いわいがめ)山が『やまがた百名山』に選定されており、地域おこし協力隊は、この三つの山をメインにPRするしごとです。
(左:熊野山、中央:祝瓶山、右:葉山)
観光文化交流課 佐藤さん
「山岳・自然観光推進活動は、登山や環境を生かしたアクティビティなどのコトおこし、そして維持管理のお仕事です。熊野山、葉山、祝瓶山の三つの山や山岳環境を生かした観光事業を企画し、多くの人を巻き込んで持続可能な取組を続けて欲しいと思っています。」
アクティビティ、維持管理、観光事業など、山岳や自然環境を生かした観光事業を展開し、登山客や長井市へ来てくれる人を増やすのが山岳・自然観光推進活動の目的です。 では、実際どのような活動になるのでしょう。現地域おこし協力隊の大村航太郎さんも交えて、お話を伺いました。
神奈川県出身の大村さんは、大学休学時に長井市地域おこし協力隊に着任。卒業と同時に復職し、今年で4年目※を迎えます。高校時代は登山部、大学でもアウトドアサークルを立ち上げるなど、生粋の山好きです。現在は、協力隊として登山イベントを企画したり、山々を紹介するパンフレットを作成したりと、”好き”を仕事にしています。
※コロナ禍における特例措置として、最大2年の任期延長が可能に。
(大村さんと作成したパンフレット)
長井市地域おこし協力隊 大村さん
「長井に来て感じたのは、登山の質の違いです。むこう(神奈川県)にいた頃はアルプスなどのメジャーな山に登っていたのですが、都心を離れて知らない場所に行く旅行的な要素が強いんです。でも長井は、もっと山が生活に密接に繋がっていて、地元の人が山からの景色を見ながら『あの建物はあれじゃないか』『長井に生まれてよかった』と話をしている。同じ登山でも、郷土愛という要素が多分に含まれていて、その場所によって楽しみ方や付き合い方があるんだということを、地元の人と一緒に登る機会があったおかげで知ることができました。」
市街地から車を15分走らせればふもとに到着する熊野山は、初心者向けで歩きやすいのが特徴。思い立ったら登りに行けてしまう、そんな距離に山があるというのも、長井市の魅力です。
観光文化交流課 佐藤さん
「都会で山に登りに行くというと一大イベントだったりするじゃないですか。一日かけて、車で行って。だけど長井市は山がすぐそばにあるんですよね。行って帰って来ることができる距離だから、泊りで行かなくとも気軽に行ける。そういう環境なので、本当に登山が好きで山が好きという人には、すごく恵まれた地域だと思います。」
活動の発信はInstagram(@mt.nagaiproject)とウェブサイト『やまがた山』への情報提供が主です。とはいっても、山が身近に存在する長井市の山岳PRは、一人でする事ばかりではありません。地元の山岳会の方からイベントに声をかけられたり、一緒に企画をしたりなど、地域住民と協力しながら活動をします。
「地域おこし協力隊という立場が、そういった機会を優先的に与えてくれるということもあると思います。」
と、大村さんは言います。
例えば、5月から行う「熊野山夜明けトレック」は、地元のガイドが登山中に見つけた光景をツアー化したものです。夜明け前に展望地まで登り、皆で太陽が昇るのを見るというイベントで、大村さんはサポートとして携わります。他にも、ラフティング(川下り)イベントが出来ないかと企画をしています。大学時代に経験のある大村さんも関わりながら、協力して山岳観光を作っています。
(熊野山からの夜明け)
観光文化交流課 佐藤さん
「登山だけでなく、様々なアクティビティができるのが山です。山岳PRや現在大村さんが行っている活動などを幹にしつつ、その枝葉として『やりたいこと』を広げていって欲しいと思います。」
開発した観光イベント(旅行商品)は『やまがたアルカディア観光局』で販売しています。山に登るだけでなく、その後の楽しみ方も一緒に考えて、コンテンツを作り上げ、販売をしていく。出来るだけ長井市に滞在してもらう時間を増やすというのも、協力隊のしごとです。
(令和2年に開催した「熊野山ハロウィンナイトハイク 長井ダムのライトアップ見学ツアーの様子」)
これまで、長井市の山の魅力発信や旅行商品の開発を行ってきた大村さんに、これからについて尋ねました。
長井市地域おこし協力隊 大村さん
「今は7月に実施する登山イベントの準備をしつつ、作ったロゴマークの活用方法を考えています。熊野山、葉山、祝瓶山それぞれをモチーフにロゴマークを作り、ステッカーを無料で配布していたのですが、なにかお土産などの形で製品化してより多くの人に使っていただけるようなものにしたいです。」
(3つの山のロゴマーク。ステッカーは水筒などの登山用具に貼ることができる。)
一過性のイベントだけでなく、手に持つことができる物の形で発信することで、恒常的なPRが可能になります。そういった面からも製品開発には力を入れていきたいそうです。 また、長井市は2021年に大手アウトドアメーカーの株式会社モンベルと包括連携協定を締結しました。「今後はモンベルさんとコラボした製品を販売するなど、連携を強めていきたい」と佐藤さんは期待を寄せます。
豊かな自然環境と、チャレンジする環境がそろっている長井市地域おこし協力隊のおしごと。山が好きであることに加えて、どんな方に向いているのでしょうか。
観光文化交流課 佐藤さん
「今は好きなことを仕事にする時代です。本当に山が好きで登山が好きで、そういう仕事がしたいけれど、具体的にまだその先までは描けない、実際にそういう場に自分の身を置いてみたい、という人にも是非手を挙げて頂いて、ステップアップの第一段目として地域おこし協力隊を選んでみてほしいです。3年間を、好きなことをどう仕事にしていこうかと考えてもらう時間にするのも有りだと思います。また、人と関わるのが好きで、自分のしたいことが明確で、地元の人と関わるコミュニケーション能力がある人だと嬉しいです。それから、何かにチャレンジしてみたいという気持ちがあることですね。」
長井市地域おこし協力隊 大村さん
「そこにあるものを良いと思えることでしょうか。山や豊かな自然環境を魅力的な地域資源だと思ってくれる人。コミュニケーション能力については、”山岳・自然観光推進活動の地域おこし協力隊”という役職のおかげで『山が好きな人』と認識してもらえるのでやりやすいです。」
「それから、自分なりのポリシーのようなものがあると良いかもしれません。私は学生時代からアウトドアサークルで初心者にアウトドアの魅力を伝える活動をしていて、魅力を知らない人に伝えていきたいというのがありました。そうしたものがあると、このしごとにおいて、自分なりの付き合い方や軸を決める一つの要素になってくるのかなと思います。」
地域おこし協力隊は自分で考えて行動することを切に求められるしごとです。これまでの経験を活かす人もいれば、全く違う分野から飛び込む人、大村さんのように新卒で入る方もいます。通常の転職と違い、IターンやUターンも求められます。ですが、山岳・自然観光推進活動を行う地域おこし協力隊員の募集では、同じく移住者である先輩の協力隊員と一緒にしごとが出来る環境があります。
山や登山が好きでチャレンジをしてみたい方、長井市で”好き”をしごとにしてみてはいかがでしょうか。
(文:海谷南津子)
しごとコンパス
しごとパラメーター
雇用形態 | 地域おこし協力隊(任期は最長3年で年度ごとに更新) |
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勤務時間 | 1日7時間で週5日(原則土日休み) |
勤務地住所 | 山形県長井市内 |
希望スキル | 山や自然が好きで魅力的な観光資源だと気付く感性があること、創造力・アイデア力、チャレンジ精神、コミュニケーション力 |
報酬 | 月額156,077円 |
社会保険 | 雇用・厚生年金・健康 |
手当 | 期末手当、住居・車両支援 |
応募条件 | 3大都市圏及び政令指定都市に在住の方、または地域おこし協力隊であった方(同一地域内における活動2年以上、かつ解職1年以内)、語学指導等を行う外国青年招致事業を終了した方(活動2年以上、かつ終了後1年以内)で、長井市に住民票を移すことのできる方 |
その他 | <選考フロー> (1)第1次選考…書類選考を行います。 (2)第2次選考…1次選考合格者を対象に面接を行います。 (3)最終結果の報告…面接後10日以内に文書で通知します。 |